第31番 陽明山 普門院 徳蔵寺(とくぞうじ) -高野山真言宗-
  所在地:徳島県名西郡石井町字石井1135 電話:088-674-0315
  御本尊:地蔵菩薩
  札所観世音:千手観世音菩薩
  御詠歌:かれきにも などかははなの さかざらん
               やまのなにおう はるのひかりに

当寺境内には、南北朝時代(今から約六百年前)の南朝の年号である正平七年建立の供養の板碑があり、南朝方に組した阿波山岳武士の最前線であリ、北朝方と激戦による戦没者慰霊の供養をした地と思われます。

観音堂の本尊千手観世音菩薩は、昔、寺の東方に聳える気延山(きのべさん)麓に栄えた高麗寺という大寺(現在の石井町石井字高良、徳島県立農業大学校のあるあたりにあったと伝えられている寺)に安置されていましたが、長曽我部の兵火をのがれ、当寺に御遷座、そのまま現在に至ったと伝えられています。霊 験あらたかで、明治のころまで寺の東側の道では、馬に乗ることをはばかっていたと言われています。

中世のころは荒廃していましたが、承応年間(約三百年前)教秀上人によって再興されました。

明治三十五年徳雄上人が、境内をひろげ、四国八十ヶ所と西国三十三カ所の遥拝所を建立し、それ以来「新四国さん」の愛称のもと、毎年三月の第二日曜日の会式には「市」がたち、参拝者でにぎわいます。

昭和二十三年七月、落雷により全堂宇を焼失しましたが、その後再建されました。平成二十八年に老朽化に伴い観音堂が取り壊され、現在復興の計画を進めております。

古くから藤の寺としても有名で、ポルトガルの海軍士官・外交官で、日本文化の紹介者として知られるモラエスも寺を訪れました。八重咲きで濃紫色が印象的な八重黒籠藤など数種類の花房が四月下旬から五月初旬にかけて咲き匂い、石井駅前の地福寺、弘法大師が幼い頃学ばれたと伝えられる童学寺とともに、「石井 藤の三寺」として季節の名所となっています。




■駐車場情報 大型バスは農協あたりに、中型マイクロ以上は中央公民館横か農協あたりに
小型・マイクロは境内に


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