第29番 法成山 覚性院 報恩寺(ほうおんじ) -真言宗御室派-
  所在地:徳島県吉野川市鴨島町飯尾728 電話:0883-24-2949
  御本尊:愛染明王
  札所観世音:聖観世音菩薩
  御詠歌:おもうこと いのおさとの かんぜおん
               ねがいもはやく なるちかいかな

報恩寺は、弘仁年間法大師四国町御巡錫の時に、当地で一人の少年を得度させ僧としての進むべき道を教えると!同時に、藍染明王像を刻まれて、愛情の守仏として与えました。のち少年は立派に成長して大師の恩に報いるため一宇を建立し、寺名を報恩としたのであリます。

最初当寺は樋山路にありましたが、鎌倉時代に現在の地に移転されたと言われています。この頃から麻植荘西方の地頭である飯尾氏から代々信仰されました。なかでも室町時代八代将軍足利義政の筆頭書使を勤めた、飯尾彦六左衛門常房の信仰が厚かったと伝えられています。

大正年間に火災で堂宇焼失しましたが、その後慶長年間に僧憲明によって再興されました。

藍作が盛んに行われた時期には、愛染明王の愛と藍の音が通ずるため、藍作の関係者から特に信仰されました。

観音堂の聖観世音菩薩は、飯尾のお観音さんと観しまれ、檀家の方々をはじめ、一般の方々から厚く信仰されています。

境内には、いちょうの大木があリ地元の人たらは「いちょうのお寺」と呼んでいます。この大いちょうの下に、飯尾常房の五輪のお墓があります。常房は、書道、歌道にすぐれていましたが、応仁の乱で、焼野が原となった京都の山を嘆いて作った「なれや知る 都は野辺のタひばリ あがるを見ても 落つる涙は」の歌は有名で、昔の教料書にも載せられていました。

近郷の人たちは、このお墓を「夜泣きの神様」といって、これまで信仰されてきました。最近はヒステリーに悩む夫や、大酒飲みの夫に苦しむ妻が、願いをかけに参詣にこられています。附近には四国第十一番の藤井寺と、それになお、美しい水郷江川をとリいれた鴨島公園があリます。




■駐車場情報 大型マイクロも寺の門前まで

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