第21番 日照山 無量寿院 極楽寺(ごくらくじ) -高野山真言宗-
  所在地:徳島県鳴門市大麻町桧ダンノ上12 電話:088-689-1112
  御本尊:阿弥陀如来
  札所観世音:千手観世音菩薩
  御詠歌:いづるひの あまねくてらす やまなれば
               あおぐこころの くまのはのこらじ

四国八十八ヶ所の兼務寺のため、御朱印をご依頼時には「西国三十三ヶ所の御朱印」とご指定ください

当寺は四国霊場第二番の札所として全国にも知られており、寺伝によると、行基菩薩(天平年間)の開基にして、その後に、弘法大師が巡錫し、二十一日間にわたり阿弥陀経を読誦して修法されると、その結願の日に阿弥陀如来がどこからともなく大師の前に出現して、おことばを賜ったといわれています。大師はそのお姿を忘れないうちにと、ただちに刃をとって、阿弥陀如来を刻みはじめ、旬日でそれを完成させ、この寺のご本尊としてお納めしたといわれています。

現存するご本尊は、像高八十四センチで、国指定重要文化財に指定されています。(秘仏なので、拝観することはできません。)また、境内から数多く出土した古瓦は、平安後期の京都六勝寺跡のものに酷似しており、平安時代特有の布目瓦がみられ当寺の歴史の古さを物語っています。

後に、御本尊の後光が鳴門の長原沖まで達し、漁業に支障を与えたので、漁民たちはこの光をさえぎろうと本堂の前に小山を築きました。それからは大漁があり、日照寺の山号もそれにちなんでつけられたといわれています。

勝瑞城の城主であった三好家に知行十貫文を与えられ、寺運隆盛でしたが、天正年間、長曾我部元親軍の兵火によって焼失しました。現在の本堂は万治二年(一六五九)十二月、当山中興の祖と仰ぐ奥之院主宥盛は、第五代徳島藩主・従四位蜂須賀光隆公の帰依を受け、公より浄財喜捨の上、現今の本堂を再興しました。

境内にはほかに、観音堂・薬師堂・大師堂があリ、昭和四十五年には仁王門が再建しました。方丈前には「雲海の浄土」と称される庭園が広がり、これらがより一層幽美な雰囲気を漂わせています。

薬師堂の隣には、伝承によると、弘法大師ご巡錫の折、二十一日間の修法を終えたのち、自ら植えられて「行く末永くこの寺を守護するように」と祈願されたといわれています。樹齢千余年を経たこの老大樹の生命力は現在もなおその枝葉に緑を繁らせており、その逞しい生命力の感応によって長命を保ち、天寿を全うすることができるという信仰が永く伝えられ、今日では人々から「長命杉」と呼ばれています。この老杉は鳴門市の天然記念物に指定されていますお参りの作法としてはこの木に巻いている紅白の紐に触れ、霊気をいただいてください。

寺歴もさることながら、多数の宝物、広大な境内を有し、全国に安産祈願の寺として知られており、近年では子授招福大師や水子地蔵尊、弁財天などが祀られ、日本だけでなく、世界各国の人がお参りされております。

当寺付近には、大麻比古神社や四国第一番札所霊山寺があり、第一次世界大戦のドイツ俘虜収容所があった関係から、ドイツ館(道の駅)もあります。




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