第13番 妙智山 正因寺(しょういんじ) -臨済宗妙心寺派-
  所在地:徳島県鳴門市大津町大幸字若宮ノ本26 電話:088-686-0327
  御本尊:釈迦如来
  札所観世音:慈母観世音菩薩
  御詠歌:たのもしき ちかいぞたえに おおいなる
               さちにもあははぬ のちのよのかげ

大幸停留所から徒歩二・三分にして、木立に囲まれた正因寺に着きます。 この寺は蜂須賀入国の年である天正十三年(一五八五)に福家(ふけ)三右衛門が建立したもので、当時に福蔵寺と称していました。

福家氏はもと議岐国阿波郡福家の城主で藤原幸之といっていましたが、長曽我部元親のために滅亡させられたとの報に接し、板野郡沖村に来り、福家三右衛門と称し、幸之の幸をとって大幸と名づけたといいます。 寺の開祖は三右衛門の三男で、三右衛門の菩提を祈るため出家し、海岳東公と号しております。その後、寛文五年(一六六五)妙智山正因寺と寺名を改めました。

山門をくぐると右手に本堂・庫裡とつづき、正面に観音堂が建っています。昭和五十七年、老朽化、倒壊寸前に取り壊し、近郷近在の善男善女の信仰厚く、浄財喜捨寄進を得て、六角堂観音堂が再建されました。本堂慈母観世音菩薩を奉安し、左に庚申さん、右に地蔵菩薩をおまつりしています。

当寺は旧吉野川ぞいにあるため、幾度か堤防決壊して洪水の難にあい、ことに江戸末期には建物も本尊観世音菩薩も流出し、今から百二十数年前に改築、聖観世音菩薩を慈母観音としておまつりしてきました。

慈母説音とは、観音様のお心は慈悲であり、その慈悲は母親が我子をはぐくみ育てるようにあたたかいものであるところから、このような呼びかたがされています。



■駐車場情報 大型バスは手前の道路へ、小型・マイクロは境内へ

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