第25番 仏王山 千手院 大山寺(たいさんじ) -真言宗醍醐派-
  所在地:徳島県板野郡上板町大山14-2 電話:088-694-2974
  御本尊:千手観世音菩薩
  御詠歌:さしもぐさ たのむちかいは おおやまの
               まつにものりの はなやさくらん

当寺は阿讃山脈東部の大山(海抜六九一米)の中復にあり、千四百五十余年前、西範(~五二六)によって開かれました阿波仏法最初の寺院であります。

後に、弘法大師阿波入国のみぎりに、密教道場に最適の場所として山号を仏王山と名づけられ、印度の須弥山(しゅみせん)にちなんで大山寺と称され、西方笹原にあった当寺を現地に移転し、堂塔を整えられると共に、恩師恵果(けいか)和尚より授かった千手観世音菩薩を奉安し、当寺を拠点に四国霊場を開創されました。

寿永三年(元暦元年・一一八四)源義経屋島合戦に向う途中、鞍馬山の僧正坊と親交のあった当寺の太郎坊をたすね勝利を祈願し、戦勝後に三宝荒神像、初音のつづみ、愛馬「薄雪」などを寄進、髪懸堂一宇を建立し、本尊の御加護にむくわれました。

元仁元年(一二二四)には土御門上皇も御登嶺になって、祈願所と定められ、寛喜年間には当寺で病気平癒の大祈禱会をしておられます。

蜂須賀氏の信仰も厚く、三代の忠英は本尊の霊験に惑謝するため諸堂の修理をし、祈願所とし、供物料として山林田畑一町余歩を寄進、七代宗員は武連長久と国家豊鐃のため梵鐘を寄進、現在の大師堂も太守の命により文久三年(一八六三)再建、神変大菩薩聖宝理源大師も国守の寄進したものです。一般庶民の尊崇も厚く、牛馬の祈願寺として、縁の神王に対する縁むすびの寺として知られ、初会式には大護摩析疇と共に、四百年の伝統をもつカ餅竸技が行われています。

境内には本堂・大師堂・縁の神王の外、三宝荒神王・山頂には行基菩薩や聖宝尊師が修行された奥の院の波切不動尊・黒岩大権現堂があります。

当寺出土の経筒は大治元年(一一二六)の文字が刻まれておリ重要文化財指定、境内の老桜・大楓・大杉・技垂銀杏は町の大然記念物に、周囲一帯の景色は阿波十二勝の一つに選ばれています。寺のすぐ下には県立大山青少年野外活動センターがあリ、若者達がキャンプに訪れています。




■駐車場情報 大型バスは大規模農道の道へ、小型・マイクロバスは境内へ

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