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第28番 得度山 灌頂院 切幡寺(きりはたじ) -高野山真言宗-
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所在地:徳島県阿波市市場町切幡字観音129 電話:0883-36-3010
御本尊:千手観世音菩薩
御詠歌:みのリをば きくにしゅじょうの とくどざん
だいじだいひの かげぞとうとき |
■四国八十八ヶ所の兼務寺のため、御朱印をご依頼時には「西国三十三ヶ所の御朱印」とご指定ください■ |
切幡山の中腹、標高一五五メートルに境内がある。国指定重要文化財である切幡寺大塔からの眺望はすばらしく、眼下には吉野川がゆったりと流れ、前方には四国山脈の雄大な山々が連なる。
古く、この山麓に機(はた)を織る乙女がいた。ここで巡錫(じゅんしゃく)していた弘法大師は、結願の七日目、綻びた僧衣を繕うために布切れを所望された。乙女は織りかけていた布を惜しげもなく切って差し出した。大師は、この厚意にたいへん感動し、「何か望みはないか」と尋ねた。乙女は、「父は都で薬子(くすこ)の変に関係して島流しとなり、母は身ごもっていたが、男の子が産まれればその子も咎を受ける。どうか女の子が産まれるようにと、清水(きよみず)の観音様に祈願し、やがてこの地に来て産まれたのが私です」といい、「亡き父母に代わり、観音様をつくってお祀りし、わたしも仏門に入って精進したい」とお願いを告白した。
大師はつよく心を打たれ、さっそく千手観音像を彫造し、乙女を得度させ灌頂を授けた。乙女はたちまちのうちに即身成仏し、身体から七色の光を放ち千手観音菩薩に変身した。大師は、このことを時の嵯峨天皇に伝え、天皇の勅願により堂宇を建立して自ら彫った千手観音像を南向きに、また即身成仏した千手観音像を北向きに安置して本尊にしたと伝えられる。得度山、灌頂院、切幡寺それぞれの名称もこうした由縁による。
麓には巡礼用具店などがならぶ門前町となっている。
「女人即身成仏の寺」として知られ、七色の光を放つ善女に憧れる女性からの人気が高い。
山麓から本堂まで約八〇〇メートル。三百三十三段の石段があり、女厄坂、男厄坂を上り切ると本堂。
切幡寺大塔は初重と二重の間が方形で、日本唯一の構造様式。豊臣秀頼が秀吉の菩提を弔うため建立、大阪堺住吉大社神宮寺から明治六年に移築し、完成に十年を要した
はたきり観音は乙女が即身成仏して観音さんに化身した銅像。右手にハサミ、左手に長い布をもつ。
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■駐車場情報 下の境内に普通車20台、マイクロバスも可、大型車は入れません
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