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第1番 勢見山 観音寺(かんのんじ) -高野山真言宗-
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所在地:徳島県徳島市勢見町2丁目19 電話:088-652-2796
御本尊:千手観世音菩薩
御詠歌:もののふの せいみしやまの あとついて
いまも みどうに つどうもろびと |
観音寺の本尊・千手観世音菩薩像は、当寺縁起(巻子本、勢見山観音寺記)に次のように伝えられています。 ---昔、勝占(かつら)の大谷村北山に美少女がおり、かねてより観音像を創りたいと願をかけていました。そこへ旅の翁(威端巌功妙不可言=何ともいえぬ威厳にみちた老人)が現れ、霊木に観音経を誦しながら一心に彫り続け、少女の願いどおり、素晴らしい観音像を造作されました。
協力を惜しまなかった村人も大喜びして、北山の寺へ安置し日夜拝しました。しかし、彼の翁はどこへともなく立ち去ってしまいます。村人たちは、この老人こそ、観音さまの化身だと信じるようになりました。そして美少女は長者にみそめられ、幸せに包まれて一生を終えました。---
この観音像は、その後、徳島の人々の信仰を集め、不思議な霊験を示されていました。元和二年(1616年)に蜂須賀家政がこの話をきき、小松島の中田(ちゅうでん)にあった豊林寺の本堂を勢見の当地に移し、そこへ本尊として祀られました。そして今もなお多くの霊験を示されています。
本堂は桃山時代の建造物で、寄せ棟権現造りの建築としては日本有数のもので、豪放な石組で有名な観音寺庭園とともに徳島市の重要文化財に指定されています。
裏山を勢見山(せいみざん)といい、忌部神社、金比羅神社があります。その昔、源義経が屋島での決戦をひかえ、この勢見山上から自軍の勢揃いを見渡し、勝利を確信したと伝えられています。
観音寺には阿波藩の絵師渡辺広輝と森住貫魚の作品があり、境内には、役の行者の石像があり、多くの参拝者があります。なお、山門に安置している仁王像は南北朝時代の作で、迫力あふれる芸術作品です。
境内南側には、令和元年に鉄筋コンクリート3階建ての納骨堂「観音聖陵(せいりょう)」が完成しました
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■駐車場情報 大型バスは金刀比羅宮前の道路へ。マイクロバス・乗用車は境内へ
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